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「よく売れているお菓子ブランド」

図1は、子供向けお菓子ブランドのネット販売売上を中国国内、海外別に並べたものです。中国の国内ブランドではナッツ類が4つ(2位、3位、6位、7位)ランクインしていますが、キャンディー・チョコレート類のブランドは一つもランクインしていません。一方、海外ブランドでは上位5ブランドは全てキャンディー・チョコレート類です。中国のランキングにナッツ類のブランドが多くランクインしているのは、昔から天然素材のお菓子を食べていることやオーガニックを好む傾向がある為だと思います。キャンディー・チョコレート類では、マーケットは完全に海外メーカーに掌握されていると言える状況です。筆者も中国のキャンディー及びチョコレートブランドは思い浮かびません。

※データはCBNdataの「2021子供向けお菓子消費洞察報告」よりの抜粋

図1 お菓子ブランド ネット販売 売上ランキング

​順位   中国ブランド     海外ブランド   

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「ブランドに求めるもの」

図2は母親がブランドに求めているイメージです。子供向けのブランドであることが圧倒的に高く、次は専門団体の認証を得ていることです。食の安全にスキャンダルが多い中国では、子供向けお菓子に対して心配している母親の様子が思い浮かびます。中国の消費者は特に「特別仕様、○○御用達」など特別に制作したというワードを意識する傾向があります。子供への関心も高いですから、子供向けお菓子では特に意識されるのも当然です。

※データは”2019年子供向けお菓子市場調査白書”より抜粋

図2 母親がブランドに求めるイメージ

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「お菓子を最も選ぶ理由」

子供が幼い頃は母親が代わりに色々なことを決めます。年齢を重ねると自分の意志で決めるようになります。子供向けお菓子の選択について、0~3歳児の母親と6~14歳児(ほどんと自分で決められる年齢)それぞれがお菓子を選ぶ時の理由(図3、図4)を見ると、母親は知人の推薦、広告、子供用など外部情報を得て選びますが、子供は自分好みやパッケージなど主観的好みで選ぶ傾向があると思います。子供は栄養成分や安心安全などについて全く気にせず、見て気に入ったものを直感的に選ぶでしょう。

※データは”2019年子供向けお菓子市場調査白書”より抜粋

図3 0~3歳児の母親が選択する理由 (%)

図4 6~14歳児の母親が選択する理由 (%)

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「パッケージキャラクター」

ほとんどの中国の子供向けお菓子のパッケージにはアニメのキャラクターが利用されています。インターネットで売上ランキングTOP5位のキャラクター(図5)を見ると、全て海外のアニメキャラクターで、中国国産のアニメキャラクターはありません。2000年頃から海外アニメーションのテレビ放映が少なくなり、国産アニメが多く制作されるようになりましたが、中国の国産アニメのキャラクターは人気がなさそうです。売上ランキング1位、2位のマイリトルポニー、スポンジ・ボブは中国中央テレビの子供チャンネルで放送していました。

※データはCBNdataの「2021子供向けお菓子消費洞察報告」よりの抜粋

図5 キャラクターコラボレーション 売上ランキング TOP

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そこで、中国中央テレビ子供チャンネルで放映、長期シリーズ化したキャラクター5つをビックアップしてみました(図5)。2000年以降、中国が国産アニメ発展の為の政策を実施後の作品です。インターネットの口コミを見ると〇〇のパクリだ、内容が子供向けではない、などのネガティブな意見が多く見られます。筆者の子供時代は日本のアニメも中央テレビで放送していました。子供時代に日本のアニメに慣れ親しんだ人からすると、現在の中国国産アニメは面白さやアニメーションの質が低いので、あえて見せようと思わないでしょう。人気のお菓子キャラクターに海外アニメが多いのは、親が子供に意図的に海外アニメを見せているのではないかと思います。

※中国中央テレビの放映チャンネルより整理

図6 中国国内アニメ ​有名キャラクター

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子供向けお菓子について、親は健康に対する影響を考えていますが、子供は自分が気に入る要素だけ見て選んでいる傾向があります。子供向けお菓子の理想的なアプローチは、親が安心する内容物、品質のお菓子を子供の好むパッケージで包むことです。ブランディングの際には念頭に置いておく必要があると思います。中国お菓子業界は、今まで子供の健康に配慮した商品開発を行うことがなく、消費者に安心安全を伝えるブランディングもしてきませんでしたが、現在では、消費者の信頼に足るブランドになる為に様々な施策の導入を始めました。中国市場に参入にあたっては、今後の変化を注視していく必要があると思います。現状、子供向けお菓子については、中国国内メーカーに比べて日本のお菓子メーカーのブランド価値が優位にありますが、今後もその価値を維持し、消費者に正しく伝える為には徹底したデータ収集に基づくマーケティング施策の検討を行うべきです。

担当編集:崔 学龍

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スーパーでの親子

COLUMN

中国の子供向けお菓子マーケット

Sep. 2021

スーパーでの親子
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